GIRLFRIEND SAKIKAについて②
さて、前回に引き続きガルフレのボーカル・ギター、SAKIKAです。
今回は彼女のソングライティングについて述べてみたいと思います。
ガルフレのメンバーは4人とも曲を書くのですが、
中でもSAKIKAは作品数が多いです。
現在、CDや配信で販売されている音源全19曲のうち、SAKIKAの作詞作曲6曲、作詞のみが4曲(うち1曲はMIREIの詞を補作)と約半数を手掛け、他にGIRLFRIEND名義の作詞作曲が2曲(バンド外の補作者と共作)あります。
つまり19曲中12曲で直接ライティングに関わっているのです。
ちなみに後の曲はMINAの作詞作曲が4曲(補作付き含む)、MIREIの詞曲が1曲、詞MIREI / 曲NAGISAが1曲、バンド外から提供を受けた曲が1曲です。
SAKIKAの作る曲は、実体験から着想を得ているものが多いそうで、「Hide&Seek」「吠えろ」「一直線」などの同世代への応援歌的ものや、今の年齢ならではの悩みと不安、希望をストレートに表現したものが多いです。
一例として、SAKIKAが15歳のとき、中学卒業を控えて作った「15」という曲は、
なんとなくだけじゃ生けていけない
だってもう別れ道だらけ
迷える時間も与えられない
でももう歩き出さなくちゃ
という歌い出しで、その年齢ならではリアルな心情を描き出しています。
一方、この曲は、僕のような擦り切れた大人にも15歳のときの悩みや葛藤を思い出させる普遍性も持ち合わせていて、SAKIKAの卓越した才能を感じます。
歌詞に普遍性を持たせるのは一定の客観性も持ち合わせていないとできないことなので、結構、難しいことだと思うのです。
普通、そのぐらいの年齢で作ったものは、勢いはあるが自意識にドップリ浸かった曲か、客観性を重視するあまり何も心に響かない薄い歌になりがちなんですが、この曲の場合、押し付けがましさもなく、
「そうだよな、なんとなくだけじゃ生きていけない。そう思ってたはずなのになあ」
なんて、チクっと刺さるほろ苦い痛みを大人にも与えてくれたりして、SAKIKAの主観と客観のバランスの取り方の巧みさを感じます。
「15」はガルフレのメジャーデビュー1年前に作られていますが、他のメンバーも「初めて聴いた時に凄く共感した」と語っており、カップリングの「Hide&Seek」とともに両A面シングルとしてデビュー曲に選ばれています。
SAKIKAの好きなバンドは、ビートルズ、オアシス、カーディガンズなどだそうです。ブリティッシュ大御所2バンドとスウェディッシュポップとか、いい趣味してます。
英国勢は言わずもがなですが、カーディガンズは今の若者で聴いている人は少ないんじゃないでしょうか?
スウェーデンのバンドですが、気だるいボーカルのなんかやる気のないメランコリックなポップロックを聴かせてくれます。僕はかなり好きです。
と、話が脱線しましたが、こういったSAKIKAの嗜好もガルフレの、GS調やオールディーズ調の曲に影響を及ぼしているのかもしれません。
なんか、いつもながらまとまりないですが、まあメンバーのことはこれからも、ちょくちょく書くとういうことで、とりあえず、つづく!